自動車買取業者②自動車の買い取り価格は誰が決めるの?

      2016/02/28  [買取業者はどこで選ぶ?]

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中古車を下取り、買い取りしてもらう際には、一体どんな方法でその査定が行われているのでしょう?

これは、高額買取の自動車買取業者だけが特別なわけではなく、すべての業者共通です。

買い取りの査定価格は各業者が抱えている中古自動車査定士によって行われます。

各業者がの独自の査定基準を基にして、中古自動車査定士による厳格な査定が行われることとなります。

 

1.中古自動車査定士とは?

それでは、その中古自動車査定士とはどのようなものなのかを解説しておくことにしましょう。

中古車の査定は誰でも行えるわけではなく、JAAIと呼ばれる一般財団法人自動車査定協会によって与えられる資格です。

資格には、

・小型車査定士

・大型車査定士

の2種類があり、JAAIが実施する中古自動車査定士技能検定に合格してはじめて取得することができるのです。

 

2.受験資格と試験内容

中古自動車査定士技能検定の受験資格は、

・自動車運転免許書の保有

・自動車の販売、または整備の経験が半年以上

・JAAIが指定した研修を終了している

の3つです。

基本的に誰でも受けられるというものではなく、自動車業界に何らかの形で関わっていなければ受験資格が得られない前提となっています。

そして、JAAIが指定した研修とは、3日間のカリキュラムで、講義と実践講習が行われます。

また試験は年に2度、全国各地の実施会場で受験することができ、

・筆記試験

・実技試験

の2つをクリアして見事合格後、JAAIに中古自動車査定士として登録することではじめて査定を行えるようになります。

代表的な試験項目には、

・中古自動車査定制度

・中古自動車査定基準

・中古自動車査定細則

・中古自動車査定加減店基準

・自動車の構造

・機能と取り扱い

・保安基準

・自動車に関する法規

・その他査定に関する事項

あがり、これをクリアして模擬査定を行う実技試験へと移ります。

中古自動車査定士の資格試験は難解なものではないために、資格自体はそれほど特別なものではないと言われています。

しかも、実際にこの資格を取得したからといって、信頼できる査定が確実に行われるのかといえば、その点には疑問符が付きます。

実際の査定力は、これら査定士としての基本知識だけでどうにかなる問題ではなく、多くの現場をこなすことによって蓄積された経験とノウハウが大きくモノを言うこととなります。

近年は、査定基準でもある車種・年式・走行距離だけでも簡単に査定を出すことができるシステムを導入しているところが多いので、査定申し込みをした時点で、一般的な市場価格での査定価格が提示されますが、これはあくまでも基本価格であり、中古自動車査定士が現物をその目で見て加減点が追加されて最終的な査定価格の提示が行われることとなります。

つまりは、最終的に査定価格は中古自動車査定士の力量に大きく左右されることになるわけなのです。

 

3.中古自動車査定士による査定手順

最終的な査定価格を決める事になる中古自動車査定士はどのような検査を行っているのでしょうか?

それでは、中古自動車査定士が行う加減点の検査手順を紹介しておくことにしましょう。

検査手順は、中古自動車査定士の資格を発行しているJAAIで標準的な手順が決められています。

その手順は、

・外周の確認

・書類の確認

・室内

・エンジンルーム

・車体フロント部

・車体サイド部

・車体リア部

・ルーフおよび、パネル、ガラス部

の順になっています。

外周では、

・車両全体の傾きと車高

・色あせや変色

・パネル感の隙間とプレスライン

・全体印象と劣化具合

・オプション

・改造があるかどうか

が確認されます。

書類では、

・車検証

・保証書

・取扱説明書

・メンテナンスシート

・定期点検整備記録簿

・自賠責保険書

・リサイクル券

が確認され、整備履歴や交換部品だけでなく、改造歴があるかどうかが見られます。

どれも新車購入時には付属されているものなので、全て揃っていればUP、欠損していればDOWNの査定となります。

室内では、

・シートや内張りなどの劣化具合

・走行メーター

・オーディオやナビ

・サンルーフ

・パワーウインドウ

・電動カーテン

・エアバック

・純正付属工具類

が確認され、純正オプションが付属しているほどUP査定となります。

エンジンルームは、

・車台番号

・冷却水やオイル漏れ

・ネームプレート

・エアコンの動作

・ABSユニット

・異音・故障

・修理箇所・修理歴

・バッテリー

が確認されます。

まずは車検証と車台番号が同一であるかが重要ですが、エンジンルームは不備があれば修理費用が高額となるので故障箇所と不具合については充分入念にチェックされます。

車体フロント部は、

・パネルのヘコミ・歪み・キズ

・塗装の劣化具合

・修理跡

・ナンバープレート

・灯火類の動作

・下回り

が確認されます。

自動車事故による損傷の半分以上がフロント部であることからも、修理歴と塗装後については細かくチェックされます。

車体サイド部は、

・パネルのヘコミ・歪み・キズ

・塗装の劣化具合

・修理跡

・ドアパネルシーラ跡

・ピラー・溶接跡

・タイヤサイズと状態

が確認されます。

タイヤ状態は査定でUP要素となりますが、側面に衝撃を受けた場合、ドアパネルやピラーの修理が多いためにドア部は溶接・修理跡など細部に渡ってシッカリとチェックされます。

車体リア部は、

・パネルのヘコミ・歪み・キズ

・塗装の劣化具合

・修理跡

・ナンバープレート

・下回り

・トランクルーム

・スペアタイヤ

・灯火類の動作

・修理歴

が確認されます。

スペアタイヤ有無、マフラーの損傷の他、事故の30%がリア部ということもあって、トランクルームを開けて修理歴の有無がシッカリとチェックされます。

ルーフおよび、パネル、ガラス部は、

・ルーフのヘコミと歪み

・ルールの修理歴

・ルーフの劣化具合

・ガラス面の状態

・サンルーフの有無

が確認されます。

ルーフ面は事故等の損傷がない部分ですが、ヒョウ等による落下物による修理歴がないかはチェックされます。

また、ガラス面は飛び石やワイパー傷などのチェックが行われます。

以上が、中古自動車査定士による査定時の検査手順です。

査定ミスがあれば、それはすべて中古自動車査定士の責任となるために、査定は検査手順にのっとって慎重に行われることとなります。