個人売買のトラブルって?②名義変更トラブル

      2016/02/21  [個人売買でのデメリットは?]

税金に関するトラブルと並行して出てくるのが、名義変更トラブルです。

個人間で自動車の販売が行われた場合には、買い手と売り手のどちらかが自動車の名義変更を行うこととなります。

しかし、この名義変更も印鑑証明や実印による捺印など重要書類が必要となってくるだけでなく、その手続きも素人にとっては面倒なものとなるので、どうしても知識不足が影響してトラブルを引き起こしてしまいがちなのが実情です。

名義変更によるトラブルで一番多い事例は、売買契約が成立して自動車の移管も行われたのに名義変更がされずに、名義が前オーナーのままとなっているというケースです。

名義変更が行われないままでいると、当然毎年の自動車税は前オーナーへと請求されることになりますし、その自動車が犯罪がらみに使用されでもしたら大変なことにもなってきます。

しかし、個人売買に関する名義変更に関しては、杓子定規通りに正しいと思われる方の言い分が全て通るわけではないので、名義変更トラブルに巻き込まれることになれば長期化するおそれもあります。

それでは、そのいい事例について紹介しておくことにしましょう。

■半年以上も買い手が名義変更に応じない!!

個人売買で売った自動車の名義が半年以上変更されず、再三の連絡にも関わらずのらりくらりとかわされるという最悪なケースです。

基本的にこのトラブルは刑事事件に当たりませんから、警察に訴えても民事不介入ということで力にはなってくれません。

また、自動車税にしても名義人に課税することが前提となっていることから、名義変更がなされない限り、税金の請求先変更は認められません。

そして、名義変更する陸運局にしても、名義変更には車庫証明や印鑑証明の問題などがあるために、一方の言うことだけを聞いて強制的に名義変更することはできないのです。

つまり、話を聞く上では全面的に迷惑を被っている売り手が、現状では何の策も講じることができない状況に陥ってしまっているというわけなのです。

警察もダメ、陸運局もダメとなれば、残るは弁護士等法律の専門家に頼るしかないということになってきます。

以上のように、自動車の個人売買においては、誰もが名義変更トラブルに遭遇するする可能性が高いのが実情です。

ですから、名義変更トラブルに遭わないためにも、それ相応の対策を講じておく必要があるのです。

 

1.名義変更の基礎知識

名義変更トラブルに遭わないためにも、一番必要となってくるのが名義変更の基礎知識です。

自動車の個人売買におけるトラブルは、買い手・売り手双方の知識不足が大きく影響しています。

この名義変更トラブルも、まさにその知識不足が引き起こすトラブルなのです。

そうならに為にも、必要最低限の名義変更に関する基礎知識は持ち合わせておくことをおススメします。

■名義変更を行う場所

名義変更の手続きを行う場所は、新たにオーナーとなる人の住所を管轄する運輸支局で行います。

■名義変更にかかる費用

名義変更には、

・登録手数料 600円程度

・ナンバー代金 1,500円程度(変更がある場合)

・自動車取得税 年式によって変動

の3つです。

■必要書類

・譲渡証明書(旧オーナーの実印による捺印が必要)

・旧オーナーの印鑑証明書(3ヶ月以内に発行されたもの)

・新オーナーの印鑑証明書(3ヶ月以内に発行されたもの)

・旧オーナーの委任状(旧オーナーの実印による捺印が必要)

・新オーナーの委任状(新オーナーの実印による捺印が必要)

・車検証

・新オーナーの車庫証明書(概ね1ヶ月以内のもの)

・手数料納付書

・自動車税申告書

・自動車取得税申告書

・申請書

以上3点が名義変更における基礎知識になってくるのですが、ここで注目してもらいたいのが、基本的に名義変更は買い手によって行うことになるという点です。

これは、名義変更をするのが新オーナーの住所を管轄する運輸支局となってくるために、買い手と売り手の住所がかけ離れているケースも少なくないことを考えると、買い手が名義変更することになると考えた方がいいでしょう。

しかし、これが名義変更トラブルが発生する一番の原因とも考えられるのです。

売り手は買い手に名義変更を一任しなければならないケースが多くなっていることで、買い手が名義変更を行わずにそのままにしているというケースが多く発生することになるというわけです。

ですから、確実に名義変更を行うための策を講じることこそが、名義変更トラブルを未然に防ぐ一番の近道であるとも言えるでしょう。

 

2.名義変更トラブルを防ぐためのポイント

それでは名義変更について知識を得た上で、次は名義変更トラブルを防ぐためのポイントについて解説していくことにしましょう。

今までは名義変更トラブルで一番多い、買い手による名義変更が行われないケースを中心に説明してきましたが、名義変更トラブルは何も買い手側に限ったものではありません。

名義変更を売り手がするという契約で、金銭を支払ったのにも関わらず、名義変更がされないというケースも少なくありません。

ですから、自動車の個人売買時の名義変更においては、買い手・売り手の両者ともがそれぞれにトラブルとならないための策を講じておく必要があるのです。

■売り手が注意するポイント

(買い手に名義変更してもらう場合)

買い手に名義変更をしてもらう際には、委任状や譲渡証明書など名義変更時に必要となってくる書類を買い手に渡す必要がありますが、書類には車体番号などをシッカリと記載しておくことを忘れないようにしてください。

そうすれば、他の名義変更への使用などの悪用を未然に防ぐことが可能です。

また、預り金を利用するのもおススメです。

買い手から一定額を一時金として預かっておいて、名義変更確認後に返還するという方法です。

できれば、契約の段階で条件として挙げておき、契約書にもその記載を行っておくのがベストです。

(売り手が名義変更する場合)

名義変更段階で何の入金もなされていないのはかなり危険な行為です。

全額とは言わずとも、一部金の入金を条件として名義変更後の自動車本体との同時交換がおススメです。

また、この一部金が無理な場合は、印鑑証明書と委任状を更に一枚ずつ多く預かるようにしましょう。

そうすれば、名義変更後に相手と連絡が取れなくなったとしても、再度、自分名義に変更することが可能です。

■買い手が注意するポイント

買い手が注意しなければならにのは売り手の場合と異なり、名義変更を売り手に行ってもらう場合のみです。

この場合も、売り手と同様に名義変更書類を悪用されないためにも、車体番号の記入など、今回の取引と断定できる記載を必ず行うようにしてください。

また、自動車購入代金の支払いにも十分注意が必要です。

支払ったのにも関わらず、名義変更が行われないとか、自動車が譲渡されないというトラブルは少なくありません。

支払を求められても前払金として一部金を支払う程度にして、名義変更後、自動車との同時交換を行うようにしましょう。

そして、名義変更がチャンと行われた後も車検証の確認は必須です。

名義変更時の記入ミスによって、誤った内容がそのまま登録されてしまうことも少なくありません。

車検証の記載が誤っていると、後々の登録事項において面倒なトラブルを引き起こすことにもなるので、特に氏名・住所など重要な登録事項に記載ミスがないかには細心の注意をはらうようにしましょう。

 

3.専門業者を有効活用する

基本的には名義変更は買い手によって行われるのが一般的と言われていますが、最近では買い手による名義変更が行われないというトラブルを未然に防ぐために、名義変更を売り手が行うというケースも少なくありません。

これも名義変更トラブルを防ぐためのいい方法ではあるのですが、先程も申しましたとおり、名義変更時には誤記入等による書類の作成ミスが後々面倒なトラブルを引き起こすことにもなりかねません。

ですから、各者どちらかによる悪意のある名義変更トラブル、名義変更時の書類作成ミスの両方を未然に防ぐために、名義変更自体を行政書士などの専門家に依頼するのもおススメな方法です。

■行政書士などの代書屋の利用

名義変更の申請書類は専門性が高く、誤記入が許されないという確実性の高さが求められます。

ですから、端からそれを代書屋に依頼する人も少なくありません。

それもあってか、全国どこの運輸局でも、その周りには司法書士等の代書屋の事務所が多く点在します。

料金は依頼先によって異なってきますが、安全性と確実性を求めるのであれば、代書屋の利用による名義変更を明記した契約内容にするのもおススメかもしれません。

■仲介業者の利用

自動車の個人売買を仲介して、名義変更代行だけでなく納車代行を行ってくれる専門の仲介業者も存在します。

車両代金の支払い・回収に関してはノータッチですが、ここを利用すれば名義変更だけでなく納車トラブルを確実に防ぐことも可能です。